お墓の豆知識

お墓の形

お墓を建てるとき、まず考えるのがお墓の形ではないでしょうか。

和型、洋型、デザインタイプが主な形です。また納骨堂(唐櫃・カロート)も地上式と地下式があります。

和型墓石

一般的な墓石の形は、仏様の納骨をした仏舎利塔や五輪塔を模して簡略したもので、下台(芝台)と呼ばれる一番下の台の上に中台と上台と呼ばれる台石を置き、その上に家名などを彫刻した竿石を建てる3段式の構造が基本です。

竿石にはいろいろな形があり、角碑型や額縁型などがよく見かける形です。

洋型墓石

霊園などでよく見かける形が洋型の墓石です。構造は和型と同じく3段程度ですが横長で高さが低い竿石が特徴です。

墓石にこだわったり想いを込めて彫刻をしたり想いを込めることができます。また背が低く地震に強いのも選ばれる理由の一つです。

墓石に付随する、塔婆立や墓誌、香炉や物置台などは和型墓石と同じ物が利用できます。

デザインタイプ

墓石とガラスを組み合わせたデザインや、墓石の原石の形をそのままに活かした墓石、思い出の地の石や自然石を使ったリなど、最近は墓石のスタイルも多様化してきました。

洋型墓石の形をアレンジしたり、好きだった楽器やスポーツ用品の形を模した墓石などデザインや意匠にこだわった形もご相談くださいませ。

 * 墓地や霊園によっては、墓石の形や色などに既定がありますのでご注意ください。

石の種類

墓石に使用されている石は御影石(みかげいし)と呼ばれる花崗岩(かこうがん)が多く、他に安山岩(あんざんがん)や凝灰岩(ぎょうかいがん)などが使用されております。

御影石が多く利用される理由は、耐久性の高さと美しさでしょうか。

近年では、墓石もインドや中国、南アフリカなど海外から輸入される材料を使うことが多くなりましたが、以前は在所(住んでいる地域)か周辺で採れた石を使うのが一般的でした。

国産の石材がやはり材質的にはとても品質がよく硬度も高いのですが、インド産の御影石は種類が豊富で品質も国産の御影石と比べてもあまり劣らず「クンナム」という種類は黒御影石の最高峰とも言われてます。

輸入材は色の美しい物が豊富で、価格面でも人気が出てきております。

墓石は、屋外で風雨に耐え長く末裔まで受け継がれますので、お施主様の想いに寄り添って一緒にアドバイスし選ばせていただきます。

墓石選びのポイント

墓石を選ぶ事は普段あることではないので、とても悩まれるかと思います。

プロの私たちが選ぶポイントの一つが「圧縮強度」という、石の吸水率です。吸水率は % でカタログにも表示される大切な選ぶ目安になる数値です。

5%未満が目安と言われいて、数値が低いほど水を吸い込まないので風化に強いです。

そしてもう一つ大切なのが、石の硬度です。

字のごとく石材の硬さで、御影石は宝石などで測られるモース硬度ですと6〜6.5程で最高高度はダイヤモンドの10です。

硬度の高い硬い石材は、加工が難しく加工時間や費用などが少し要しますが、美しく深い艶で耐久性が強く長期間美しく強固で安心です。

石材の色

最近は、お好みや周辺の景観に合わせて墓石の色を選ばれる事が増えてきました。

黒色でも深みのある種類や、雲母を含み輝きの美しい種類など、産地や種類によって美しさが違ってきます。

黒・灰色系の石材

黒インド(クンナム)
黒インド(クンナム)

御影石の最高峰とも言われる深い黒が特徴で銀色の雲母が散らばって含まれてます。

黒スウェーデン
黒スウェーデン

黒御影石の最高級品で、銀粉模様の雲母が散らばって美しい輝きを演出いたします。

河北山崎
河北山崎

落ち着きのある美しさが特徴の灰色系の御影石で、上品さが漂い気品を演出いたします。

赤色・緑色系の石材

インペリアルレッド
インペリアルレッド

たいへん硬質で風化などに強いので変色しにくく、落ち着きのある赤色が人気の定番品です。

中国マホガニー
中国マホガニー

光の当たり方で美しさが変化する落ちついた色合いが人気の材料です。

万成
万成

淡紅色が特徴美しい石材で、強い硬質性で吸水性も低いので建築材料としても人気です。

M1H
M1H

深い萌葱色と光沢が美しく、デザイン型の墓石や洋型の墓石などで人気の石材です。

本小松
本小松

高級石材として人気で、安山岩特有の色艶と石目が美しく経年で風合いが魅力的になります。

墓石の彫刻

洋型墓石やデザイン墓石の普及に伴って、墓石に好きな言葉や個人への想い、好きだったお花や趣味の図柄などを彫刻される事が増えてきました。

彫りには様々な技法がありますので、ご要望に応じて想いを込めて一彫り一彫り仕上げてまいります。

彫刻の作業風景

主な彫刻の種類

彫刻(彫り)

文字や図柄を立体感で巧みに深さなどを操り、線の太さや強弱を表現した、お花や鳳凰などを描きます。

立体彫刻

立体彫刻は、従来の彫刻と異なりより自由なデザインを表現できることができる彫刻です。

立体的な奥行き感のある表現ができるため、磨かれた石肌と彫刻により描かれる石本来の色彩のバランスでよりダイナミックで美しい表現が可能です。

線彫り

伝統的な彫刻の一つで、細かな線を使って繊細な図柄を描くことができます。立体感は弱いですが上品で落ち着きのある演出ができる彫刻です。

浮かし彫り

図柄を浮かすように彫刻することで、技術とセンスが必用な彫刻で外柵に家紋を入れたり、墓石に図柄を表現するなど用途の幅が広い彫刻です。